山口百恵が引退した1980年にリリースされたアルバム。
「ロックンロール・ウィドウ」が収録されている。
編曲はすべて荻田光雄氏。

両面それぞれの最初と最後に短いインストゥルメンタルが入っている。

A面:
★(インスト)
1:ロックンロール・ウィドウ
2:哀愁のコニーアイランド
3:のぞきからくり
4:ペイパー・ドリーム
5:アポカリプス・ラブ
◆(5のエンディング)

B面
◆(5のエンディング)
1:テクノ・パラダイス
2:恋のホットライン
3:ワン・ステップ・ビヨンド
4:E=MC2
5:ヴァイオレット・ラプソディー
★(インスト)

A面⇒B面⇒A面⇒・・・とレコード番をひっくり返してかけると★または◆部分がつながってメビウスの輪のような無限ループになるので、このタイトルがついているのだろう。
両面に音が刻まれたレコード盤だからこその企画で、CDになるとその仕掛けがピンと来ないだろう。

ジャケットのイラストは「Ichiro Tsuruta」と記されており、ノエビア化粧品でおなじみの鶴田一郎氏と思われる。
「テクノ・パラダイス」という曲も収録されていおり、レコード盤の上に築かれた未来都市やレコード・プレイヤーのロボットが描かれた1980年時点での夢の未来世界。

 


まるで映画のような美しい世界。(作詞:森雪之丞/作曲:大瀧詠一)


久々に聴いて、再発見したのが「のぞきからくり」(作詞:伊藤アキラ/作曲:梅垣達志)
歌詞には全く横文字やカタカナは使われておらず演歌的情念の世界ながら、アレンジはロック調でかっこいい。埋もれた名曲。うたコンで、誰かカバーしてくれないかしら。

21歳でこれだけ多彩な世界を表現できていた山口百恵はやはりすごい。
ただ、改めて聴いてみて、意外に声に幼さを感じる部分もあった。あのまま歌い続けていたら、さらに成熟した歌声を聴かせてくれていたのだろうと想像を膨らませた。